|
|
症例 |
症状 |
年齢・性別 |
長引く風邪・咳 |
2月中旬に風邪を引いて… |
75歳 女性 |
【2005年3月26日】 2月中旬に風邪を引いて何種類もの病院の薬をずっと服用しているが、三月末になっても治らないばかりか却ってひどくなるとの事で、来局。
普段から胃腸が弱く、低体温で、冷えるとすぐ風邪を引くし、今まで何度も肺炎を起こした事がある。今は、咳がひどく、鼻水も止まらない。
<当薬局へ来るまでの服用薬> 2月18日 トミロン、PA、ムコソルバン、マーズレンS 2月28日 エクセラーゼ、ムコソルバン 3月11日 ペンプロベリン、ムコソルバン、マーズレンS 3月18日 ジョサマイシン、ムコソルバン、マーズレンS 3月25日 トミロン、ムコソルバン、マーズレンS
■コメント 抗生物質は、風邪のヴィールスには効果がありません。副作用が強く、却って体の治る力を奪ってしまいます。Mさんには、気血を補い、体を温めて、肺に力をつけ、胃腸を丈夫にし、「治る力の湧いてくる漢方薬」を選薬しました。
【2005年3月29日】 咳はだいぶ楽になった。便秘している。
■コメント 抗生物質の副作用による便秘なので、しばらくすれば治ります。
【2005年4月1日】 咳・鼻水は、すっかり良くなった。
■コメント 病院で1ヵ月半も治らず却ってひどくなった咳が、3日ほどですっかり良くなったので、あまりの効果の早さに、「こんなに効く薬は、漢方薬でも強い薬かもしれないから気をつけたほうがいい、と主人が言ったのですが、大丈夫ですか?」と心配なさるので、私は二つの質問をしました。
「何故、病院の薬で治らなかったと思いますか?」 「何故、当薬局の漢方薬で治ったと思いますか?」 「分かりません」との事だったので、以下のようなお話をしました。
「病院の薬で治らなかったのは、その薬が強すぎたからです。弱っている体に強い薬を使ったら、体に負担をかけ体の持っている自己治癒力を奪ってしまうために、却って病気は治りにくくなるのです。
一方、当薬局の漢方薬は、弱った体を補い、自己治癒力が充分に発動するように働きかけるものであったために、病気が治ったのです。決して強い薬を使ったわけではありません。むしろ弱った体に合わせた弱い薬を使ったのです。
イソップ童話の北風と太陽のお話は良くご存知だと思いますが、北風つまり強い薬で攻めたのでは、旅人が一向にマントを脱がなかったように、ますます病気はこじれます。
ところがお日様でぽかぽかと温めるように、弱い漢方薬で補ってあげれば、旅人はマントを脱ぐ、つまり病気は治るのです。」
病気が治らないと、さらに強い薬でガンガン攻めようとする医療者が多いですが、イソップ童話のような逆転の発想はとても大切で、攻めるより、弱った体を補い、自己治癒力が十分に発揮できるように心身を整える方が病気は早く治ります。このことはすべての病気に共通すると思います。もちろん、不治の病と言われている癌も同じです。
【2005年4月28日】 手足が暖かくなってきた。便通も良好。明日から旅行に行くとのこと。
【2005年5月31日】 体調良好。ハワイに1週間行くとのこと。
【2005年6月14日】 無事ハワイに行ってきた。4日も続けてゴルフが出来たと喜んで報告してくださった。
■コメント 現在も漢方薬の服用を続けています。体力もついてきて、風邪も引かなくなりました。今では、すっかり丈夫になり、趣味のゴルフ、海外旅行を楽しんでおられます。
|
|
COPYRIGHT(C) 2000-2024 漢方相談専門薬房 東京都杉並区荻窪 静和漢方堂(旧薬局) ALL RIGHTS RESERVED.
|
|