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便秘は、下剤では治らない! |
便秘 |
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【便秘なんて、下剤を飲んで出せばハイ終わり?!】
「便秘なんて、下剤を飲んで出せば良い」と、簡単に考えていませんか?
腸は、「筋肉・骨・血・ホルモンなど身体を造るための材料」を吸収する、とても大切な器官です。また、腸粘膜は、「体内と体外の境目」であり、異物の侵入を防ぐ為に活発に免疫細胞が働いています。
腸内環境を整える事は、健康になる為には、とても大切なのです。
【マグネシウムの入った下剤は、腸を冷やして、ダメにする!】
お腹が痛くならない便秘薬「緩下剤」として、「マグネシウム」を含む下剤が良く処方されますが、要注意です。
製品名は、ミルマグ(水酸化マグネシウム)、硫マグ(硫酸マグネシウム)、カマ(酸化マグネシウム)などと、呼ばれています。また、最近ブームの「にがり」もマグネシウムが沢山含まれるので、下剤の働きがあります。
しかし、要注意です。硫酸マグネシウム等の鉱物質の下剤は、漢方では「陽明病」という非常に激しい熱症状のある病気に、腸の熱を取り(冷やして)下し、のぼせを引き下げるために使います。
従って腸が冷えているために起こっている便秘に使いますと、益々腸が冷えて、腸の働きが悪くなります。栄養素の吸収力も弱くなり、体力も低下します。
長年に亘る下剤の使用で腸の冷えが進むと、過敏性大腸炎、潰瘍性大腸炎などの病状になり、今度は下痢が続くようになります。冷やしすぎた為、「陰極まって陽」になった状態です。この時も陽になったとは言え、「原因は冷え」ですから、温める漢方薬を服用して治療をします。
【大黄、センナも腸に負担をかける!】
生薬の「大黄」や「センナ」も冷やす性質があります。また、無理やり腸の蠕動を強める働きがあるので、腸が冷えて弱っているため便秘している人が使用すると、腸にとても負担がかかり、腸は疲れ果ててしまいます。
その他、合成便秘治療薬のほとんどが、腸の蠕動を無理やり引き起こす作用により便秘に効果を出すものですので、腸に負担をかけます。
【冷えから来る便秘を治す為の養生法】
1、冷たいビールや飲み物、刺身、アイスクリーム、果物、生野菜、ヨーグルト、洋菓子類など内臓を冷やす冷飲食物は控える。特に夏、冷たい物の摂りすぎに注意する。
2、服装など気を付けて、足・腰・お腹を冷やさないようにする。足腰は、積極的に足湯、腰湯などで温める。
3、腸を冷やしたり、無理やり蠕動を起こす下剤は止めて、腸を温め、腸を元気にする漢方薬を使う。
冷えて体力のない人の便秘の治療は、冷飲食物を控え、体を冷やさないようにする養生と、腸を温めてその働きを補う漢方薬で、徐々に腸に力をつけて行く事が大切です。
下剤は冷やす性質のものがほとんどですので、下剤を使っているうちは、便秘は治りません。
冷えから来る便秘を治す為には、冷え症を治さなければなりません。冷え症の養生法については、当薬局ホームページ・ニュースレター「冷えの原因と対策」をご覧下さい。
【体質・原因によって使用する漢方薬は異なる】
便秘には種類があり、それぞれに治し方が違います。
便秘の原因は、
1、ストレス
2、胃酸過多
3、腸の機能低下
4、腹部の鬱血(血行不良)
5、胆汁分泌不足
などがあり,服用する漢方薬はそれぞれ異なります。
特に女性の場合は、卵巣・子宮の血行不良との関係が深く、冷え症・生理痛・生理不順などの悩みと便秘の悩みを併せ持つ方が多く見受けられます。
血行不良,冷えからくる便秘を治し,体質改善をするには、4ヶ月から半年位かかりますが、漢方薬の服用によって体質改善をしたいとお考えの方は、静和漢方堂(旧薬局)にご相談下さい。(TEL03-3220-1515)
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